前回の記事では、「完璧な両立」から、私が少しずつ手放してきたことについて紹介しました。
- できなかったことばかり数える「一人反省会」の習慣
- 「全部ひとりでやらなきゃ」という抱え込みの思い込み
- 「キラキラした他人」と自分を比べること
これらはどれも、今日決心したからといって、明日すぐに完全に手放せるようなものではありません。
でも、意識して少しずつ手放していく中で、「母親なんだから、妻なんだから、ちゃんとしなきゃ」とガチガチに入っていた肩の力がゆるんできました。
心と時間のスペースに「余白」ができると、不思議なもので、自分が本当はどう生きたいのか、何に喜びを感じるのかという「本音」が見えやすくなります。
この本音と向き合うことが、ワーママが自分らいしいキャリアを考えるうえで最も不可欠なことです。
では、今回は前回の後編として、色々なものを手放したあとに、自分らしいキャリアを育てるために「私が日々の中で大切にしている3つのこと」をシェアしたいと思います。キャリア理論の「キャリアレインボー」の考え方も交えながら、ママのキャリアを少し前向きに捉えるヒントになれば嬉しいです。
自分らしいキャリアは、ある日突然「見つかる」ものではない
いきなりですが、ワーママとして、「キャリア」という言葉に対して、無意識のうちにハードルを高く設定していませんか?
キャリアというと、どうしても以下のような目に見える大きな変化や輝かしい実績をイメージしがちですよね。
- 思い切った異業種への「転職」
- 管理職への「昇進」
- 難関と呼ばれる「資格取得」
- 起業やフリーランスとしての「独立」
もちろん、職業を通じた自己実現を考えるうえで、それらは大切なキャリアの要素の一部です。でも、キャリアとは「仕事での肩書きや収入」だけを指すものではありません。
もっと広い視野で私たちの人生を見てみると、私たちは「働く人」であると同時に、「親」であり、「家庭人」であり、「学び続ける人」であり、「一人の女性」でもあります。いくつもの役割を、毎日くるくると着替えながら生きているのです。
そして、その無数にある役割の中で、「自分は今、何を大切にしたいのか」、「5年後、どんな自分でありたいのか」を少しずつ見つけていくことが、広い意味での本当のキャリア形成です。
だからこそ、確固たるキャリアの軸というものは、ある日突然、空から降ってくるように「これだ!」と見つかるものではなく、もっと地道で、日常的なものなのです。
- 今の職場の人間関係や評価制度に対するちょっとしたモヤモヤ
- 仕事の締切に追われる中で感じる本当にやりたい業務とのズレ
- 子どもの体調不良で会社を休むときの申し訳なさや悔しさ
- 終わりのない家のことに対する徒労感
- 自分の体調や気持ちの浮き沈み
一見マイナスに思えるような日々の出来事の中で気づいた「小さな願い」や「違和感」を無視せずに、少しずつ感じ取り、言葉にしていく積み重ねの中でしか、本当の自分らしいキャリアの軸は育っていかないではないかと私は思います。
【自分らしいキャリアへ】私が大切にしている3つのこと

「手放すこと」で心に余白を作った一方で、これからの自分らしい働き方、生き方のために、私が新しく取り入れ、大切に守っていることもあります。
ここでは、私が忙しい日々の中で意識して続けている3つの習慣をご紹介します。
大切にしていること①:10分だけでも「自分のこと」を考える時間をつくる
毎日完璧にこなす必要はありませんが、私は週に少なくとも3~4回は「自分とだけ向き合う時間」を意識的に確保しています。
転職の計画を立てるとか、独立の事業計画を練るとか、そういう立派な、大きなことじゃなくていいんです。
お気に入りのノートを開いて、ただ頭に浮かんだことを書き出すだけ。
- 最近、あのニュースがなんだか気になっている
- もし週末に3時間一人になれたら、あのカフェで本が読みたい
- 今の仕事の、データ分析の部分は好きだけど、調整業務は少し疲れるな
本当にささいなことで構いません。
ノートに書き出すことで、頭の中で絡まっていた糸がほぐれていきます。これを地道に続けていくと、「自分は今、何を一番大切にしたいのか」、「何をしている時が心地よいのか」が少しずつ見えてくるのです。
これは、最も手軽に始めるワーママのキャリア軸の見つけ方の一つではないかなと思っています。
大切にしていること②:子どもの前で「仕事が楽しい」と言葉にする
子どもが少し大きくなると、「ママは会社でどんなお仕事をしてるの?」、「なんでお仕事に行かなきゃいけないの?」と聞かれることがありますよね。
そんな時、私はできるだけポジティブな言葉で答えるように意識しています。
「生活するためにお金が必要だからよ」とか「本当は行きたくないけど、仕方ないのよ」とは、絶対に言いたくないのです。
子どもの「働くことへのイメージ」は、一番身近な大人である親の言葉や姿勢から、少しずつ、でも確実に作られていきます。 だからこそ、仕事が「お金のために我慢して苦しむこと」ではなく、仕事は「自分の得意なことを活かして、誰かの役に立ち、好きなことで豊かになれる素晴らしい活動」だと感じてほしいのです。
「ママのお仕事はね、いろいろやることがあるの。その一つは困っている人を助けることなんだよ。その人が元気になったり、やってみようって笑顔になったりすると、ママもすごくうれしいの」 そう子どもに伝えることは、実は自分自身への暗示にもなり、働くモチベーションを底上げしてくれます。
大切にしていること③:疲れた日は「今日はここまで」と決めて、早く寝る
これはシンプルですが、一番勇気がいることかもしれません。
子どもが寝たあとの夜の時間は、ワーママにとって唯一のゴールデンタイムです。残っている仕事や散らかった部屋を片付けたくなりますよね。
でも、自分の体力が赤信号を出しているときに無理をして夜中まで作業を続けると、確実に翌日に響きます。
- 寝不足で頭が回らない
- 小さなことでイライラしてしまう
- 仕事の判断力や集中力が落ちる
- 結局、やりたいことを続けるエネルギーまで削られてしまう
だから、「常に全力で頑張り続けること」だけがキャリアではありません。
自分が心地よく歩み続けられるペースを決めることは、サボることではなく、長く自分らしいキャリアを続けるための大切な自己管理の一部だと思っています。
おわりに
キャリアレインボーで示されているように、私たちの人生は「仕事だけ」「育児だけ」と一つに絞るものではなく、いろいろな役割が重なり合うことで、自分らしさが生まれていきます。
たとえば、育児で培った忍耐力や、複数のことを同時に進める力、相手の気持ちを察する力は、仕事の場面でも必ず活きてきます。
今、子育てに比重を置いているとしても、それはキャリアが止まっているということではありません。虹の色のひとつが、今、鮮やかに輝いている時期だけなのです。だから、完璧な両立を目指さなくても大丈夫だと、そう思います。
好きなこと、大切にしたいことを守りながら、今の自分にできる範囲で、自分らしい色を少しずつ重ねていけばいいです。
もし今、「この働き方のままでいいのかな」と感じているなら、それはわがままではなく、これからの働き方を見直すサインかもしれません。
次回は「ママ働き方の見直し・転職」について書いていく予定です。またのぞきに来てもらえたら嬉しいです^^


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