【2歳頃から】子どもの感情表現を養う絵本
ブリッジェス(Bridges)が提唱した情緒の分化樹系図によると、赤ちゃんは生まれた時は、興奮という感情しか持っておらず、発達に伴って徐々に持っている感情の幅や種類が増えていきます。
2歳頃になると、大人が持つような感情へ分化していき、そして5歳になると、大人とほぼ同じの感情形成が出来上がりると言われています。
気持ちの分化樹系図を意識して、ほとんどの感情が持ち始める2歳からのトレーニングに役立つ絵本をご紹介したいと思います。
【子どもの感情表現を養う絵本①】カラーモンスター きもちは なにいろ?(The Colour Monster)
『カラーモンスター きもちはなにいろ?』(The Colour Monster)は、スペイン作家Anna Llenasさんが「うれしい、かなしい、おだやか、ふあん、いかり」の5つの気持ちを色に分けて紹介してくれる絵本です。
◆対象年齢:2歳児~小学校1年生ぐらい
我が家では台湾中国語バージョンを持っていますが、子どもが4歳になってからはじめて読み聞かせたときに、言葉のシンプルさに惹かれました。
読み終わった途端に子供に「あなたのきもちはなにいろ?」と聞いたら、すぐ「きいろ(うれしい)」と回答してくれました。
1回読み聞かせただけで、スッと子どもの頭に入る内容です。
シンプルな絵とシンプルな文字で、「うれしい、かなしい、おだやか、ふあん、いかり」の5つの気持ちを説明してくれることは、『カラーモンスター きもちはなにいろ?』の一番良い所だと思います。
感情に関するボキャブラリーを持っていないと、自分や他者の気持ちを気付くことはできません。
『カラーモンスター きもちはなにいろ?』のシンプルさから、『カラーモンスター きもちはなにいろ?』は子どもが感情のボキャブラリーを知るための入門書だといっても過言ではないです。
気持ちの細分化が進んだ2歳頃からの読み聞かせ絵本を探している方、初めて気持ちの絵本を読み聞かせたい方に、ぜひ子供と一緒に読んでいただきたい一冊です。
ちなみに、『カラーモンスター きもちはなにいろ?』は小さいこともが大好きの塗り絵ワークブックもありますので、絵本と一緒に楽しめて頂ければと思います。
◆日本語で読む:カラーモンスター きもちは なにいろ?
◆英語で読む:The Color Monster
【子どもの感情表現を養う絵本②】THE FEELINGS シリーズ
『THE FEELINGS』シリーズは、世界中で20か国以上の言葉に翻訳されているTrace Moroneyさんのロングセラーの絵本です。
◆対象年齢:2歳児~小学校3年生ぐらい
主人公のウサギちゃんの出来事・気持ちを通じて、いろいろな感情の定義や、感情をマネジメントする方法を知ってもらうシリーズです。
『THE FEELINGS』シリーズで出てくる感情は、SCARED、ANGRY、LONELY、NERVOUS、KIND
HAPPY、LOVE、SAD、JEALOUS、DISAPPOINTED等です。
主人公のウサギちゃんがとてもかわいく、ウサギちゃんが置かれたシチュエーションは子供の身近で出てくる場面が多く、またウサギちゃんの反応や動きも子供がやりがちのことですので、小さい子供でも受け入れやすい構成になっていると思います。
しかし、一方で『THE FEELINGS』は『カラーモンスター きもちはなにいろ?』と比べると、難易度がやや高いと思います。
我が家では台湾中国語と英語併記の本を持っていますが、見ればわかる通り、一文一文がやや長めの印象があります。言葉の意味を完全に理解するまでは繰り返しや時間が必要かと思います。
2歳頃からはまず絵やストーリーを楽しみながら、感情に関するボキャブラリーを増やし、小学校入学頃から気持ちのマネジメントに焦点を当てる、というような使い方が良いかもしれません。
◆英語で読む:
SCARED、ANGRY、LONELY、NERVOUS、KIND
HAPPY、LOVE、SAD、JEALOUS、DISAPPOINTED
コメント